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2021年09月 : 外から見るやまと、見られはるやまと人

外から見るやまと、見られはるやまと人

バンクーバーのやまと人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、やまと人観やらなんやらを綴っとりまんねん。

2021年09月

岸田文雄宰相の時代4

素直におめでとうおます、と申し上げたい思うで。どエライ印象深い選挙戦を勝ち残った岸田文雄氏は「いっちゃんではおまへん」タイプなんかもしれしまへん。個性が強いわけでもなく、思想に偏りもあらへんし、完全主義者でもあらへんし、ヒーローでもないと思とります。そやけど、確実に言えるんは手堅く、まじめで努力家。こらやまと人の中では支持を得られやすい人間像やからわては数年単位で首相をやる気がしてるんや。ちょくちょく変わるやまとの首相に逆戻りか、と言われへんためにもそうであってほしいと願っとりまんねん。

選挙戦について今更とやかくぬかす必要はないと思とります。結果のとおりなんやし、予想通りやった人、外した人、様々や。そやけど、こら賭け事とちゃうで「四者四様」の考え、特に岸田、河野、高市の三者の立ち位置の違い、スポットライトの浴び方を含め、政治を考えるよい機会やった思うで。

河野氏のシッパイはどこにあったか、わいの見るトコロを一言だけ。人望があらへんんでしょう。その人望とは「(議員同士で)飯を食ったことがちびっとの」点に集約されはります。前回の立候補の際その後、支援者にお礼もへんかったとも指摘されとりまんねん。事実は知らしまへんが、氏のドライな性格がウェットティッシュに更に水を含ませたような政治の世界の人々にとって西洋かぶれ的扱いやってんなもしれしまへん。小池百合子氏が議員受けせんのも同様や。仮に河野氏が知事選に出たら勝てんねんでっしゃろ。せやけどダンさん、魔の住む「政治業界」では沼の底で妖怪が足を引っ張り、組織への抵抗はさせんというぜぇぇぇったいの掟があるちうことを改めて見せつけたんや。

高市はんは一種のブームやったと考えとりまんねん。その背景は女性候補者、保守としてどエライ明確でわかりやすい切り口、トークも滑らかで氏の考えに同調する人、ほんで反河野氏サイドにとってスィートスポットやったとみとりまんねん。ただやまとでは社会一般に流行とトレンドが大好きで、期待先行、過大評価される傾向は大いにあるし、高市氏が利用された点もあった思うで。そやかて将来への布石はできたさかい今後、経験を積んで主流を歩んでもらいたい思うで。彼女の弱点は河野氏と同じで、そないに媚を売らへん点でっしゃろか?それが新しい時代の流れやとしたら飯を食わんと評価される政治業界の時代が来よるんでしょう。

さて、岸田氏や。バランスが取れたやまと的な政治家や。案外野党は苦手意識を持つかもしれしまへん。野党は与党とのギャップや小さな綻び、ミスやアヤマチを穿り出すのを得手としてるんや。意地悪ばあはんのような枝野氏がねちねちと悪口を言い、蓮舫議員が白いスーツで怖い顔して早口でまくし立て、安住国対委員長に至っては中国の外交部副局長の趙立堅氏そっくりな嫌味男や。

岸田氏はオールマイティでわかりやすく言うたら一流企業のエリートサラリーマン型や。安倍氏のようなちーとばかしグレーゾーンも攻め込むタイプや菅氏のようなぶきっちょなトークで隙間を作りすぎるタイプとはちゃいますので野党はやりにくいでっしゃろ。河野氏のような中国問題も出てけぇへんし、高市氏のようなガチガチの保守ともちゃいます。ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要はなあんも出てけぇへんので攻めようがな思とります。

経済対策は、岸田氏は富の再分配を考えとりまんねん。枝野氏も同じことを考えており、その分配先が岸田氏は中間層、枝野氏はより下の層をターゲットにしてん点でも攻めにくいでっしゃろ。

経済対策をどう打ち出すか、ここにわては期待をしたい思うで。経済、産業界を見るとやまとはごっつうもガラパゴス化し失うもんが大きすぎたんや。その対策として次々と新たな新技術に手を出してるんや。6Gなんちゅうんはその典型やけど、そやけどアンタ、各種世界ランキングでやまと製品のダウンするスピードの方がはよなっとりまんねん。なんでやろかわいもよーしらんが、そら変身対応がとろい、それに尽きまんねん。岸田氏が速く回せるようなきっかけを作ることが大事や思うで。

ケツに人事。閣僚と党四役の人事は楽しみや。二階氏が今後、どないな風になるんかを含め、注目してるんや。選挙の前日やったか、二階氏のインタビューを見てて急速に老化が進み「おぼつかいない」状態に見えたんや。権力が無くなり、活力のエキスが抜けたからでっしゃろか?

やまとには100日ルールがあるんかどうかわからしまへんが、岸田政権を今年ようけはじっくり見守ってみたい思っとりまんねん。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしまひょ。

あぁ、相続税4

ちびっと前の日経に「税務調査、相続税に包囲網 贈与財産で申告漏れようけ」とおます。そうなんやこれがホンマに、税務署員にとってこの時期は「収穫の秋」で、税務調査を本格的にやる絶好機でおます。ちょうど一般の人の税務申告が終わり、企業の3月末決算に伴う申告書のチェックも終わるんや。夏から年末までは税務署は署員全員で「頑張って1円でもようけ勝ち取るぞ!」的な展開になるちうワケや。ようけ勝ち取れば税務署長はうっしっしで、上司の評価も上がるゆうもんや。

わてのやまとの法人は運悪う、6月決算で申告書を出す8月は先方が手ぐすねを引いて待ち構えとるときに当たるんや。やから税務調査には引っかかりやすいんかもしれしまへん。昨年は輸出部門の消費税の還付を長く留保されたんですわ。何ぞ出てくる会社と出てけぇへん会社は経験則でわかるもんや。わても確かにゼネコンにいた時「税務対策」を必死に研究し、資金の回遊やらなんやらを組み上げてきたちうワケやが、今はもう素直になったんですわ。税の網はどエライ細かくできとるし、わてのように国際間にまたがる場合でも世界の税務わいがつながっとる時代となり、ずるはまるっきしでけへんのや。

やまとの個人所得税の捕捉システムは遅れとりまんねん。例あげたろか、たとえばやなあカナダは個人の所得税申告は全員確定申告をしまんねんけど、税務わいとつながっとるその納税ソフトの進化ぶりには唖然とするもんがおます。指定ソフトにオノレの番号(マイナンバーのようなもん)を入力し、税務わいとのリンクにOKするだけで8割型の取引は自動入力されはります。なんでやったら企業や金融機関、証券会社が払った給与、利息、配当金、源泉徴収額やらなんやらのデータがなあんもせんとホッタラかしといても吸い上げられて個人の所得に反映されるさかいや。とするやろ、ほしたらやまとでもみなの人が確定申告をする時代が攻めて来よったとしたかて技術的には可能になりよったともいえるちうワケや。

やまとの税務わいは人力作戦で税逃れを追いかけとりますがこれではコンピューターと手計算ぐらいの差があり、税務署員に「取り立て頑張ろうわ」「おー!」やのうてぜぇぇぇったいに税逃れでけへん仕組みをさっさと作り上げればよいだけの話なんやこれがホンマに。

さて、税務わいが躍起になる一つが相続税や。なんで、相続税かというたら税の体系からすると元気な時に取りっぱぐれてもケツ、死ぬときは一網打尽ちう発想があるからや。よって生前、その人がどこでどんだけ稼ぎ、どないな蓄財をしたか、まさか墓場に札束を持っていくことはでけへんのでどなたはんにその資産が流れるんか、この解明ゲームは化かし合いごっこともいえるんでしょう。

現金は足がつかいないされはります。そりゃ50万、100万円ぐらいやったらどうにでもなるんですわ。せやけどダンさん、ウン千万円となったらまさか裏庭に埋めておくわけにもいかへんのや。(戦中、空襲があった時は自宅に穴を掘ってそこに燃えへんように埋めた歴史もおます。古くさい家を解体するとその穴のあとがあることもおます。)ましてや相続者がそれを何気で銀行に入金した暁にはすぐバレまんねん。

日経には申告漏れの2位に不動産で14.3%とおます。ある意味、へぇやね。何のための登記制度やからしょうか?あれほど税を捕捉しやすい仕組みはあらへんはずなんやこれがホンマに。やけど税務わいはそれを一工夫して展開せぇへんかったのや。(縦割り行政の結果なんかもしれしまへんが、それを改正する機会はあったはずや。)

わては税務わいが血眼になって相続税の申告漏れを探すんは悪代官のようなもんで現代社会にもマッチせんので方向転換すべきや思うのや。いっちゃんはじめに、複雑なルールは人間が計算するんやのうて、だれでもアクセスできるシステムがはじき出すような仕組みを作ること、相続の手続きを簡素化するっちうこと、それによって相続手続きが難儀くさいゆうイメージを取り除くこと、これが重要や思うで。

これをぬかすと税理士、会計士の仕事がななるといわれそうやけど、そやけどアンタ、そもそも会計士の業務は個人や企業とわいをつなぐ橋渡し係なんやこれがホンマに。それが近年のIT化でたやすくでき、会計士不要時代がやってきとることは確かいなのや。

百科事典ほどもある税務要綱を引っ張り出し、〇条〇項にこう書いていあるんや、いや、ウチにはこうあるぞ、ちう議論をするっちうこと自体が今や不毛なんやこれがホンマに。税務署員を減らせるように、せやなかったらほかの業務につけるように対策を打つべし、それが政府がやなあかん改革や。

相続税漏れを徴収するぞ、はもうええ加減に機械にやらせて人間がやるのを止めにしまへんか?

では今日はこのぐらいで。

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SDG's がもたらす物価高4

世の中の仕組みのギアを変える時に痛みを伴うことが多いんはご承知のとおりや。うちらは新たな産業革命に向かって進んどるのやけど、ソフトランディングは容易とちゃうかもしれしまへん。

今は第何次産業革命か、と聞かれてぱっと答えが出そうで出ぇへん思うで。第4次ちう人もおるし第5次にかかっとるちう人もおりますわ。何を根拠にしてんかというたら産業のアウトプットに視点を合わせてそのブレークスルーをもって産業革命やと考えるんでしょう。一方、わてが考える産業革命とはズバリ、利用するエネルギーの変身そのもんが背景やと考えとりまんねん。第1次は英国でスタートしたんやがそら石炭燃料やった。第2次は19世紀後半の石油と電気やった。第3次は20世紀後半からでエネルギーの部分の説明があんまりあらへん思うんやが、原子力と考えとりまんねん。

ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要はそのロジックからしたら今は本質的にはまだ第3次んはずなんやこれがホンマに。そやけど、ようけの説明は第4次やとしてるんやが、それらの主張に対してわてはコンピューター社会の延長戦でしかいなく、革命ではおまへんと考えとりまんねん。

ホンマの第4次産業革命は非化石エネルギー時代の本格到来が背景にのうてはやったらへんし、現在世界各国が推し進めとるエネルギー政策の見直しとそれを充足する技術の確立が伴うべきなんやし、時代的には2030年代から50年代になるもんと考えとりまんねん。多分やけど、そやけどアンタ、第四次産業革命の本命とは量子コンピューターとかAI、自動運転自動車といったすでに実務レベルに入ったもんやのうて、ズバリ宇宙やとみとりまんねん。宇宙にもいろいろおますが、まずは大気圏外での一般的活動、および月やらなんやらの地球外での活動が主軸になるとみとりまんねん。

さて、産業革命の話はともかく、うちらは現在、化石エネルギーから非化石エネルギーへの転換を図るいっちゃんややこしい時期におりますわ。政治背景もあり、SDG’sをバイブルとし、その中の環境対策で石化エネルギー悪玉論が席巻してるんや。そらほんで結構なんやけど、代替えとなる太陽光、風力、地熱といった発電はまだまだ茨の道でおます。太陽光は地域差や季節差があり蓄電技術が確立しておらへんことがおます。風力は例あげたろか、たとえばやなあ偏西風が常時吹く北海や北欧はメリットがおますが、やまとでは秋田やらなんやらやまと海側の一部に限られはります。洋上も技術的にまだ安定感があらへんのが実情や。ベストは大気圏外から安定的に太陽光発電を地上に送るシステムでやまとでも研究が進んどると理解してるんや。

今後、10年ぐらいの時間を経てそれらの改善、改良が進み、より使いやすく、エネルギー効率も高まってくるんでしょう。一方で今起きとることは化石燃料のバッシングなんやし、その為に生産者は確実に減少するゆうリスクを抱えとりまんねん。

例あげたろか、たとえばやなあ石炭火力をこれから新設するにはファイナンスを含め極めてややこしいでっしゃろ。アメリカでシェールオイルのリグ数は2019年末には800本以上あったんやけど、そやけどアンタ、コロナ直前には680本ぐらいに減少、コロナで原油価格がマイナスになると180本ぐらいまで落ち込みまんねん。現在回復して400に届きよったんやけど、そやけどアンタ、直近で減ちびっとてきとりまんねん。わてはSDG’sによるファイナンスが困難になりよったのが背景やろ思っとりまんねん。

日経に「ガス急騰、欧州に迫る試練 物価高・景気鈍化で二重苦も」とおます。欧州で天然ガス相場が暴騰してまんねん。20年夏に比べ現在はほぼ10倍の価格や。ではやまとではどうか、というたら直近の液化天然ガスの相場は20年夏に比べ2倍や。欧州に比べれば落ち着いとるため、やまと社会の中であんまり話題になってへんねん。そやけどアンタ、この価格はもっともっともっともっともっともっともっともっともっと上がり続けまんねん。中国でも電力不足が話題になっとりますが、これもエネルギー価格が上がったことが背景や。

当然、先進国でもエネルギー価格が現在の水準よりはるかに高いトコになるリスクはおます。ご記憶のある方も多い思うんやが、70年代の石油ショックはわてから見れば第2次産業革命から第3次に移行する際の痛みやった思うのや。

うちらはあの狂乱物価の時代をもしかしたらもっかい、迎えるんかもしれしまへん。現時点でそれを否定する材料はほとんどなあんもへんこと、ほんで地球環境問題をうちら人間の手で変えたいとしたことを十分理解する必要があるでっしゃろ。エネルギー価格が狂乱状態になったら非化石エネルギーの開発に拍車がかかる可能性もおます。人類が延々と行ってきた物価との戦いが繰り返されるんかもしれしまへん。

では今日はこのぐらいで。

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スーパーシティって何だ?4

数週間前の日経ビジネスの特集では「スーパーシティ 都市DXの光と影」と題し、やまと国内の未来都市開発について論じとりまんねん。スーパーシティちう言葉自体が比較的耳新しい思うんやが、何を目指してんか、その功罪は、どうなんか、ちびっとのぞいてみたい思うで。

タブン...たぶんやで、わいもよー知らんがタブン、ようけの方が認識してん「スーパーシティ」とはトヨタが静岡県の富士山麓で進める「ウーブンシティ」や思うで。すでに地鎮祭も終わり、2025年にはその容貌を現すもんとされはるが、どないな先進のライフを提供するんか、そこは完全にシークレットになっとるようや。

わては不動産事業を生業としてるんや。大規模不動産開発は土地があれば何でも作ればええゆうものやおまへん。その開発地をコアに周辺が潤い、派生効果を生み、一つのベンチマークになるようなライフスタイルを提供するっちうことや。決して四角いコンクリートの塊を高く売りつけることやおまへん。

すると富士山麓ちう土地に周辺とまるっきしちゃう次元の街ができるとするやろ、ほしたら街全体とどう調和させるんか、これがどエライややこしいのや。もちろん、トヨタのことやから十分わかっとる思いよるし、地域貢献できる開発になると期待してるんやが開発事業ちうんはグーグルがトロントの一等地での計画を止めるぐらいややこしいもんなんやこれがホンマに。

日経ビジネスを読み進めるとおったまげたんや。内閣府のスーパーシティ構想コンペに対して159の企業、団体が応募したとおます。スーパーシティとはそもそも何やからしょうか?「未来社会を先行実現できる基盤づくり」とおます。具体的には先端的サービスの提供、データ連携、大規模な規制改革とおます。内容的には移動、物流、介護、教育、防災、エネルギー、環境、支払い、行政手続き…となっとりまんねん。

これ、端的にぬかすとヒトとモノとマネーがぜええんぶひとつのこらずデータ化され、把握される社会ちうことになるんですわ。中国では顔認証用のカメラが至る所にあるんで人民の動きが掌握されとるとされはります。やまとも今、必死で政府がデータの積み上げをしてるんや。アリババの首根っこを押さえたんは彼らのデータが中国政府のそれを凌駕すると困るさかいでっしゃろ。デジタル通貨をなんで普及させるかというたらお金の流れがぜええんぶひとつのこらず丸見えになるさかいや。これ、税務署にとっても都合がええねん。

わての想像するスーパーシティは再生エネルギーを使い、デジタル地域マネーがあり、地域内の移動は電動自動運転車で、ようけの日常生活はスマホや手元のディバイスを使う便器...おっとちゃうわ、便利ライフちうことか思うで。

では質問。これ、楽しいやろかねぇ?電動自動運転車でどこにいくのやかね?皆はんの日常、活動するエリアはゴルフ場一つ分ぐらいの狭いエリアやおまへん。会社も域外やし、お友達も域外に住んでおりますわ。外食も域外に行くし、遠出するには結局、域外で運転できる普通の車が必要や。それと上記のようけのサービスや技術はやまと全般でゆっくりやけど、そやけどアンタ、進んでおりますわ。ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要は、そのための特定地域を作る功罪は考えなあかんでっしゃろ。

正直、わてが日経ビジネスを読んだ感想は「造注の80年代に逆戻り」でおます。あの頃、宅地造成やらなんやらを通じて地域開発が異様にはやったんや。それと同じ。

その時の教訓は何やったんか、今は知る人はちびっとのでっしゃろ。既存住民と新しい住民の間の軋轢やった。古くさい中に新しいもんを作るんはそれぐらいややこしいのや。特にそれが六本木ヒルズのようにショーバイ施設の開発やったらまだしも、住宅街の再生はホンマに困難が付きまとうのや。

わてはスーパーシティを実験的に進めるんは結構や思うで。そやけど、やまとの99.9999%はその域外なんやし、本質的には技術を広く展開していくか、その手法と財政が課題となるはずでそこを議論すべきや思っとりまんねん。うちらはまだ現金から離れへんし、街を行くには歩行者と自転車と車が混在し、電柱が道路を狭くし、ようけの家にはWiFiがあらへんのや。表層的な近代化も必要やけど、そやけどアンタ、年代物のインフラをどうするんか、災害対策は、高齢化に伴う地方の集約化やらなんやら課題は無尽蔵にあるんや、それがわての思たらころや。

では今日はこのぐらいで。

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コロナがもたらした「甘えの構造」4

カナダの総選挙は中道左翼派で与党の自由党が選挙戦の中盤、保守党に世論調査で追い越され、トルドー首相は「負けたら辞任か」とまで言われたもんの終盤で互角勝負となり、蓋を開けてみれば単独過半数は取られへんかったもんの選挙前の議席数と大差なく終わったんや。正直、想定外やった。(総選挙に臨んやトルドー首相も逆の意味で想定外やったが。)

ドイツ総裁選も26日に迫るんやが、メルケル首相率おる中道右翼派のキリスト教民主・社会同盟は中道左翼派の社会民主党に差をつけられとりまんねん。メルケル首相も焦りを見せており、仮に政権交代が起きればエライことになる、と危機感を示してるんや。

その意味とは財政の緩みや。メルケル首相は厳しい財政規律をその主眼としてきましたのや。覚えておらはる方もおるかもしれしまへんが、ギリシャ危機の際にもギリシャに財政の甘えを許しまへんやった。トコロが仮に左翼派政党になるとこれが緩むのや。こら世の常や。

カナダの場合も保守党は緊縮財政とプライマリーバランス目標を掲げたんや。トコロが自由党は財政の発想はゆるく今の赤字改善より大盤振る舞いで危機を乗り越える、ちう発想や。こらアメリカの現政権にも見られはったのやけど、大盤振る舞いしすぎて人々がワガママになってしもたのや。

いっぺん与えられはったエサはもらえるのが当たり前や思うで。仮にドイツでもカナダでもアメリカでも保守党が「厳しい財政やからあんさんにはもう、飴玉は上げられへん」というたらふざけるな、と怒るでっしゃろ。トコロが中道左翼派はある意味「おかん」のような優しさがあり、ちゃんと難儀を見てくれるちうワケや。

やまとは自民党がいろいろな顔を持つこともあり、コロナ補助金の大盤振る舞いやった。支払いが遅れとるちう報道はおますが、ほんでもゾンビを生んや可能性はおます。90年代後半から00年代初頭にかけてゼネコンがバタバタと倒産しましたわ。トコロがようけのゼネコンは何らかの形で再生し、一部の企業は再上場してるんや。それを見た健全経営のゼネコンが「ふざけるんやない!わしたちは必死で努力してバブル崩壊の危機を乗り越えたんに連中は潰れても普通に生き返り、むしろ借金は減り、社員は減って身軽になっとるちゃうか」と。同じ怒りはJAL再生に対して当時の全日空の社長が怒り心頭のインタビューをしとったのを覚えとりまんねん。

カナダでワクチンを2度打っておらへんと一定の職業につけなくなるんですわ。個人的信条で受けへん人は職を失うのやけど、そのヤカラの言い分は「覚悟しとった。やけどどうにかいなる」や。どうにかいなったんは政府がお金をばら撒いてきたムカシからの話でそれが無限に続くわけがおまへん。せやけどダンさん、いっぺん甘えると「わてたち、こないに苦しんでんのに政府はなあんもせん」と食って掛かるちうワケや。こら人間がどんどんよわなっていく典型的症状や。

わては「一人立ち」をよう主張してるんや、どなたはんにも迷惑をかけへんし、オノレの力できちんと立ち、生活をし、社会に還元する、これがあるべき姿や。せやけどダンさん、「おかん」に甘えて「よしよし」されとる社会人や会社がごっつうもようけなりよったことは世界に自問自答を求めることになるでっしゃろ。

財政は無限にあるわけやおまへん。今回の感染症が収まっても次にどないな経済危機や気象の変身、次の感染症やらなんやらグローバルな問題が出てくるかわからしまへん。その備えは今、どの先進国にもへん危機的状況やいうことは肝に銘じなあかんでっしゃろ。

では今日はこのぐらいで。

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今週のつぶやき4

母校のオンライン同窓祭でアチラの同窓を集めたパネルディスカッションとオープンディスカッションの企画兼モデレーターをやったんや。5カ国の様々な都市からの参加者と2時間の熱いトークは本日この時までにへん刺激やった。オンラインのメリットを最大限享受し、アチラの同胞の活躍ぶりを目の当たりにしておもたことはアチラでは「日々生きること」を意識せんとはいられへん点でっしゃろか?ふとするやろ、ほしたら「大河のごとく」になりがちやけど、そやけどアンタ、「急流でもがく」のとどちらを選ぶか、ちう切り口は新鮮やった。

では今週のつぶやきをお送りしまっせ。

株式市場は「インディアンサマー」
インディアンサマーちうんは「小春日和」のことで西海岸北部では大体9月末に数日から一週間ぐらい続きまんねん。当地のこの数日の天気も晴れ渡り気温も穏やかや。株式市場も先週までの土砂降りからこの数日はインディアンサマーそのもん。余計なお世話やけど当地の天気予報は来週からいよいよ雨ちゃん季に入るんやが株式市場の天気も雲行きはどうでっしゃろか?

今回の晴れ間はご承知の通り中国、恒大の行方に一喜一憂したもんや。23日の利払いはどうにか通過やらなんやらちう報道はノー天気そのもんや。元建て社債の利払いは行ったとされはるが、何をどう払ったんか開示されておらへんし、クリアリングハウス外(場外取引)で行われはりました。ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要は条件闘争があったことは確実なんやし、ドル建てについては依然未払いで1か月の猶予期間に入ったんや。いみじくも麻生大臣が「わかる人がいたら教えて。それが答えだ」と述べとりますが、それぐらい闇でおます。

一方、アメリカのFRBが定例金融政策会議で年内の量的緩和縮小開始を示してるんやが、わてはまだ確定的ではおまへんとみとりまんねん。先進国の金利は国家の成熟化に伴い長期的に低下するトレンドにおます。その中で24年までに7回ぐらいの利上げちうドットプロットは意味をなさへん希望的観測でっしゃろ。ビジネスの肌感覚ではそこまで熱くんやったらへんし、ちゃうトコに向いそうや。わては引き続き用心深く見守っていきまんねん。

中国をデカップリングせよ
西側諸国は中国の発表に一喜一憂してるんや。大国になりよったちうよりそれだけ経済や社会的つながり、政治的影響力が強まった中で習近平氏が孫悟空を演じとるのや。如意棒を振り回し、自国内で自由に操ろうとするんは結構や。今後もその締め付けやあっとおったまげる報道は延々と続くやろけど、うちらはそれにいちいち構っとったらそれこそ彼の思うつぼにはまるちうワケや。

今回、中国は仮想通過(暗号資産)の使用を全面禁止にしましたわ。2か月ほど前に暗号資産の中国内でのマイニング禁止をした際にこらデジタル元発行の準備、とわては指摘したんやが、今回はその延長線上でその使用すら禁じたわけや。そらアリババのアントの上場を阻止した時からすでに分かっており、情報とマネーのコントロールを完全掌握するためにデジタル元以外のルートは共産党にとって不都合なもんなんはたやすく想像できまんねん。

わては中国へのエンクロージャー(囲い込み)政策をさらに推し進めなあかんと考えまんねん。併せて中国のエクスポージャーを極力下げ、世界経済が中国なしでも動くようにするんや。菅総理も訪米直前に中国について「わが国の平和と繁栄にとちうのんリスクになる可能性があるんや」と述べとりまんねん。表現は柔らかいんやけど、どエライ危機意識を持っとりまんねん。また習近平氏の思想は経済を逆回転させ、完全な管理社会構築を目指しとり、ジョージオーウェルの「1984」を地で行くようなもんでっしゃろ。

世代交代
野田聖子氏が産経のインタビューで「…やっぱりバトンを次々と若い人に渡していくゆう社会を見せんと少子化は止まりまへん。年齢で(線引きを)決めてはいけんといわれるが一般社会は年齢で決めとる」と述べとりまんねん。わては世代交代推進派やから少子化の件はともかく、こら大いに賛同しまっせ。世代交代ちうんは政治だけやのうて、経営や社会全体を含めた中心を担うゆう意味や。いみじくも昨夜、わてが所属するNPOの会長と4時間の差し飲みで話したんは運営団体の世代交代。

団体運営で思うことは過去の踏襲で同じイベントをまるっきし同じように繰り返すことで満足するっちうことでっしゃろ。20年前のやり方やプログラムを今でもそのまんまにしてまんねん。これでは若い世代は「あぁ、つまらへんからちゃう組織を作ろうわ」になんねんや。一種の細胞分裂状態で本来やったら一体化しのうてはいけへん組織がどんどん小さくなっていく、ほんでケツは核が残りまるで原理主義者のようになってまうのや。

では高齢者は放置されへんか、と反発の声もあるやろけど、わてたちは社会に甘えちゃいけへんのやと考えとりまんねん。ええ歳になるまでに自立し、社会還元をし、バトンすら渡すことすらでけへんんか、思うのや。多少観念論になってまうんやけど「アリとキリギリス」の話のようなもんでわてはアリやけど着実に60年間まっすぐ進んできた、やからこそ、思いっきりよう世代交代させ、若い人に任せる、ほんで小言を言わへん包容力を身に着ける努力をちびっとずつしてるんや。

後記
来週はマスコミにとってエライ一週間になりそうや。ちょうど半期となる9月末を迎える中、菅総理帰国、小室圭氏帰国、総裁選、さらには大谷サンの残りちびっとの挑戦で記録を打ち出せるんかやらなんやら盛りだくはんや。その中でアメリカはどうにかして大谷サンに大記録を阻止する必死の努力。今は四球攻めやけど、そやけどアンタ、もっともっともっともっともっともっともっともっともっとえげないこともあり得るかもしれしまへん。投げてもあと2回あるかいないかのチャンスに相手チームは星条旗を背負って勝負に挑むでっしゃろ。記録はたやすくおまへん。小室氏もいばらの道、総裁選の行方も読めずとどうも落ち着かいない週になりそうや。

では今日はこのぐらいで。

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降ってわいたTPPをめぐる大バトル4

中国が環太平洋経済連携協定(CPTPP)に入れてほしいと申請しましたわ。ほんで約1週間後に台湾が加入申請しましたわ。(皆様にはわかりやすいようにTPPと表記しまんねんけど、正式にはCPTPPや。)

さて、菅総理はアメリカやけど、そやけどアンタ、その際、TPPの話題が出るかもしれしまへん。アメリカに入ってほしいともっかいのお願いや。

オリジナルのTPP加盟国は11か国。加盟申請中は他に英国で、これに中国と台湾が加わるんや。わてが見る限り、さほど遠ないうちに韓国も申請するはずや。加盟承認は加盟国ずぅぇえええぇぇええんぶの同意が必要やけど、そやけどアンタ、それ以上にどエライ細かい実務レベルでの検証が待ち構えとりまんねん。中国はこの検証が通らへんのではあらへんか、とされとりまんねん。

もう一つ、現時点では中国と台湾が仲良うTPPに加盟するゆうピクチャーは考えにくいのや。オリンピックへの参加といった文化スポーツ交流とは違い、国家の根幹にかかわることになるんやので加盟11か国は「踏み絵」状態になっとりまんねん。茂木外相は台湾の申請を歓迎するとコメントしましたわ。カナダは中国、台湾の加盟申請に対して温度差はおますが、事務的なコメントに留まっとりまんねん。

一方、一部のTPP加盟国は中国の申請をウェルカムしてんとされはります。ここは細心の用心をもって検討、発言しのうてはいけへんでっしゃろ。仮に台湾だけ加盟して中国を留保あらへんし、却下とするやろ、ほしたら政治問題化は確実でそれにどう対処するか、そちらのシナリオも考えのうてはいけまへん。中国の申請は加盟そのもんもおますが、TPP加盟国に忠誠度を試験してまんねん。どちらを向くか、や。こら対応を誤ればTPPそのもんが瓦解するリスクすらある点は考え合わせなあかんでっしゃろ。

わての懸念は菅総理はアメリカにTPP加盟を促すゆう点や。実はわてはそのアプローチに対して慎重であるべきと考えまんねん。理由は現在のTPP加盟国が比較的小ぶりな国でまとまっとるのや。ゴチャゴチャゆうとる場合やあれへん、要は、強大なパワーを持つ国家、アメリカ、中国、ロシア、インドがおらんのや。それやからに風通しがええし、小ぶりな英国も比較的好意的に受け止められはる公算が高いのや。

トコロで当地バンクーバーに非公式に某大臣がバックにつく集まりがおます。やまと、台湾、韓国、インドネシア…。その大臣がわてに言うたことがおます。中国とインドとフィリピンは入れんと。理由はパワーがちゃうからや。(この場合のパワーとは移民の数を言おりますわ。)

ある集団に強大な国家が加盟するとその国が支配権を奪うんは世の常や。TPPが比較的機能してんはアメリカがおらんちうメリットもおます。もちろん、総貿易量やらなんやら指標的な比較をしたら大国があらへんことでマイナーな経済連携思われる可能性はおます。せやけどダンさん、実務的にどんだけ機能するんか、どんだけ加盟国間でストレスなく連携の機能を拡充させることができるんか、ちう点は大事なポイントとちゃうでっしゃろか?

国連の運営を見たらわかるでっしゃろ。安全保障理事会で拒否権を持つ国が一つでもNOというたらどないな素晴らしい案でもアウトや。その常任理事国とは米中英仏ロや。この5か国が重要議案でまとまることがあるんか、そもそも疑問でありそれやからに国連はうわべだけになってしもたのや。

菅総理がアメリカを引き込みたい一つの理由は対中国の政治的理由やとみとりまんねん。やまととアメリカは「日米貿易協定」があり、内容的にはTPPに準拠してんねんさかいやまとだけを見れば貿易関税問題で特に困る事態にへんはずや。

ほんでもラブコールをするんはTPPが政治の場と化してしもたからでっしゃろ。仮に英国が認められ、そこにアメリカが入ればオーストラリア、ニュージーランド、カナダがすでに加盟してんねんさかいファイブアイズのビジネス版が完成してまうのや。とするやろ、ほしたら中国は逆立ちしたかて加入でけへんんやけど台湾の申請は認める展開になる、やけど、やまとがそれを主導すると中国からの圧力をもろにかぶるさかいアメリカに来てもらいたい、そないなことや。外交やなんてこないなもんでそれやからにやまとにしては珍しく茂木外相がずいぶん台湾熱烈歓迎をしたわけや。

トコロでTPP発効国はいくつでっしゃろか?実は11か国やおまへん。現時点で8か国にとどまっとりまんねん。ブルネイ、マレーシア、チリが未発効なんやこれがホンマに。しかもブルネイとチリはそもそもん発端であるP4の4か国のうちの2か国や。これが何を意味するんか、政治化するTPPが実務を劣後にさせつつある点において懸念を感じとりまんねん。

では今日はこのぐらいで。

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また明日お会いしまひょ。
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